2006年4月28日
山 本 速 報
ISSN
0915-9177
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YAMAMOTO
CIRCULAR
2513
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ティミス族小惑星 (118401)
P/1999 RE70
メイン・ベルトを運行するティミス族小惑星(a= 3.1 AU,e= 0.15,i= 1o)に属する133P/Elst-Pizarro = (7968)やP/2005
U1 (Read)に彗星活動が見られるように他の同族の小惑星にも,その活動があるのではないかという仮定のもとで,Gemini North望遠鏡でサーベイ調査を行なっていたハワイ大学の観測グループは,この番号登録小惑星(118401)にも,彗星としての活動があることを見つけた.2005年11月26日に行なわれた彼らの観測によると,この小惑星には,東に7"ほどの尾が見られた.引続き2005年12月に行なわれた確認観測でも,この小惑星には,淡いコマと東に9"ほどの扇形の尾が認められ,この小惑星は,彗星としての活動がある天体の1つであることが判明した(IAUC
8704).
この小惑星は,LINEARサーベイで1999年9月7日にみずがめ座を撮影したフレーム上の次の位置に発見された19等級の小惑星で,メイン・ベルト帯を動く,何の変哲もないティミス族の小惑星であった.なお,番号登録前に小惑星には,小惑星2001
AR7との同定が見つかっている.今後,このような通常の小惑星にも,彗星としての活動のあるものが見つかってくるだろう.そして,その1つは,(3431)であって欲しい(ただし,軌道長半径以外,この族には似ていない).
1999 UT
α (2000) δ
Mag.
Sept. 7.34150 23h 07m 27s.45 -05゚ 38' 35".2 19.1
OAA小惑星課では,1999年から2006年までに行なわれた5回の衝での155個の観測から次の軌道を計算した.平均残差は0".53(http://www.spaceguard.or.jp/ja/mpnews/0068.html).
。
Mo= 23.9168
Epoch = 2006 Mar. 6.0 TT
ω =
36.1485
e = 0.192452 H = 15.0
Ω = 346.5864 (2000.0) a = 3.196184 AU G =
0.15
i = 0.2379
n゚= 0.1724870
q = 2.581071 AU
P = 5.71 年
2006/2007 α (2000) δ △ r 日々運動 Elong. Phase V
0h
TT h m 。 , AU AU , PA 。
。 。 等
Nov.
1 08 45.05 +18 16.1 2.889 3.048
8.9/105
89.6 19.0 20.7
11 08 51.09
+17 52.7 2.766 3.066 6.0/105 98.1
18.6 20.6
21 08 55.13
+17 36.7
2.646 3.085 2.7/105 107.2
17.8 20.5
Dec.
1 08 56.99 +17 29.4 2.532 3.104
0.7/289 116.8 16.5 20.4
11 08 56.52
+17 31.7 2.429 3.123 4.2/286
127.1 14.6 20.2
21 08 53.69
+17 43.5 2.341 3.142 7.5/286
138.0 12.1 20.1
31 08 48.62
+18 03.9 2.274 3.161 10.2/285
149.4 9.1 19.9
Jan. 10
08 41.73 +18 30.5 2.232 3.179 11.9/285
161.3 5.7 19.7
20 08 33.60
+19 00.4 2.218 3.198 12.4/284
173.5 2.0 19.5
30 08 25.08
+19 29.9 2.235 3.216 11.6/283
174.3 1.7 19.5
Feb.
9 08 17.06 +19 55.9 2.281 3.235
9.7/282 162.2 5.3 19.8
19 08 10.30
+20 16.5 2.356 3.253 7.0/282
150.5 8.6 20.0
Mar. 1 08 05.42 +20 30.4 2.456 3.271
3.9/281 139.2 11.4 20.2
11 08 02.72
+20 37.4 2.576 3.289 0.6/274
128.6 13.7 20.4
21 08 02.27
+20 37.8 2.713 3.306 2.5/104
118.5 15.3 20.6
31 08 04.01
+20 31.9
2.861 3.324 5.3/103 109.0
16.5 20.8
Editorial
Notice
4月は,いろいろと多忙で山本速報の発行が月末にずれ込んでしまった.シュワスマン・ワハマン第3彗星の接近がいよいよ近づいてきたが,この彗星の関連記事を月刊誌「星ナビ」と天文ガイド「彗星のページ」に執筆したので,お読みいただきたい.なお,連休の関係で発送は5月1日となる.
2
YAMAMOTO CIRCULAR
No.2513
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シュワスマン・ワハマン第3周期彗星 73P/Schwassmann-Wachmann
3
OAA計算課では,この彗星の各々の核の軌道を次のとおり計算した.これらの軌道は,接近時の核の観測用に計算されたもの.C核の軌道は1995年出現時以後の同核の観測,N核とY核は,1995年出現のB核と2001年出現時のE核,AS核とAT核は,1995年と2001年出現時のC核の観測を結んである(AT核は2001年出現時のみ).その他の核の軌道は,主に1995年と2001年のB核の出現時の観測と2006年の各々の核の観測を結んである(http://www.oaa.gr.jp/~oaacs/nk.htm).
2006 April 28
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Syuichi Nakano
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