◎2005 FY9 (From YC 2483)
深宇宙の小惑星 2005 FY9
パロマ−の1.2-m オースチン・シュミットを使用して,遠方の小惑星を捜索し
ていたブラウンら(M. E. Brown, C. A. Trujillo & D. Rabinowitz)のNEAT観測
チームは,2005年3月にかみのけ座を撮影した CCDフレーム上の次の位置に16等
級と明るい動きの遅い小惑星状天体を発見した.この天体は,同所で2003年2月
と3月上旬に撮影されたフレーム上にも見つかった.また,2005年4月にも,そ
の存在が確認された(IAUC 8577).
2005 UT α (2000) δ Mag.
Mar. 31.25938 12h 15m 58s.81 +30゚ 43' 07".8 16.8
OAA小惑星課では,その後に見つかった1955年(観測光度16.7等),1990年(
17.2等),1992年(17.3等),1998年(17.6等),1999年(17.0等),2002年(
16.7等)の観測を加え,1955年から2005年まで8回の衝で行なわれた41個の観測
から次の軌道を計算した.なお,2003年〜2005年までの10個の観測から計算した
軌道からの残差は,1999年に75",1992年に0o.13,1955年に2o.49であった(http:
//www.spaceguard.or.jp/ja/mpnews/0005.html & 0010.html).
。
Mo= 146.0920 Epoch = 2005 Aug. 18.0 TT
ω = 296.7448 e = 0.154576 H = 0.0
Ω = 79.5185 (2000.0) a = 45.74121 AU G = 0.15
i = 28.9992 n゚= 0.003185977
q = 38.67071 AU P = 309.4 年
仮に天文年鑑 2005(p.237〜)と同じように表面の反射率(アルベド)を0.15
として,その直径を計算すると 3420-Km,アルベドを冥王星と同じ0.30とすると
2420-Kmとなる.これは,冥王星のそれ(直径2390-Km)とほとんど変わらない.
なお,この小惑星は,現在,ほぼ,その遠日点近くを運行している.もっとも近
い近日点通過は1880年頃で,小惑星は,その近日点頃には,16等級で観測できる
が,軌道が丸いために,観測光度に大きな変化はない.
これまでも,おりあるごとに注意をうながしてきたが,2003 EL61,2003 UB313,
2005 FY9のように動きのゆっくりとした天体は,主としてNEOの発見を目的として
いる現在の全天サ−ベイでは,その検出方法を変更しないと発見できない.以前
に,小惑星捜索を行なったことのある方は,ぜひ,数週間〜数カ月離れた捜索フ
ィルムを確認されることを勧める.
2005/2006 α (2000) δ △ r 日々運動 Elong. Phase V
0h TT h m 。 , AU AU , PA 。 。 。 等
Nov. 6 12 21.52 +29 09.9 52.442 51.906 0.8/ 82 56.8 0.9 17.3
26 12 22.78 +29 12.3 52.179 51.909 0.6/ 56 73.7 1.0 17.3
Dec. 16 12 23.58 +29 19.2 51.882 51.913 0.6/ 18 91.3 1.1 17.3
Jan. 5 12 23.83 +29 29.8 51.588 51.916 0.7/343 109.0 1.0 17.3
25 12 23.53 +29 42.5 51.335 51.920 0.8/321 126.0 0.9 17.2
Feb. 14 12 22.71 +29 55.7 51.153 51.923 1.0/307 140.9 0.7 17.2
Mar. 6 12 21.51 +30 07.5 51.066 51.926 1.0/295 149.8 0.6 17.2
26 12 20.11 +30 16.1 51.084 51.930 0.9/283 147.7 0.6 17.2
Apr. 15 12 18.70 +30 20.5 51.202 51.933 0.8/268 136.3 0.8 17.2
May 5 12 17.48 +30 19.9 51.407 51.936 0.6/244 121.2 1.0 17.2
25 12 16.63 +30 14.6 51.672 51.939 0.5/208 104.8 1.1 17.3
June 14 12 16.24 +30 05.0 51.966 51.943 0.6/172 88.1 1.1 17.3
July 4 12 16.37 +29 52.3 52.258 51.946 0.8/150 71.6 1.1 17.3
2005 FY9
Epoch 2005 Aug. 18.0 TT = JDT 2453600.5 MPC
M 146.09202 (2000.0) P Q
n 0.00318598 Peri. 296.74484 +0.84989173 -0.22457397
a 45.7412071 Node 79.51852 +0.44784160 +0.78456963
e 0.1545761 Incl. 28.99921 -0.27770839 +0.57794207
P 309.36 H -0.04 G 0.15 U 2
Residuals in seconds of arc
550129 261 0.0 0.0 030201 644 0.0 0.1+ 050331 644 0.1+ 0.1-
900319 261 0.0 0.1- 030201 644 0.1+ 0.1+ 050331 644 0.1+ 0.1-
920204 261 0.1- 0.0 030310 644 0.1+ 0.0 050331 644 0.0 0.1-
980501 261 0.2+ 0.0 030310 644 0.2+ 0.1- 050331 644 0.0 0.1-
990219 566 0.0 0.1+ 030310 644 0.1+ 0.1+ 050331 644 0.2+ 0.1-
990219 566 0.1+ 0.0 030310 644 0.1+ 0.1+ 050331 644 0.2+ 0.1-
990219 566 0.0 0.1- 030420 246 0.1- 0.0 050405 644 0.6- 0.2+
020409 644 0.1- 0.1+ 030420 246 0.1- 0.0 050405 644 0.6- 0.2+
020409 644 0.1- 0.1+ 030420 246 0.0 0.0 050729 147 0.0 0.1+
020420 644 0.0 0.0 030420 246 0.0 0.0 050731 130 0.6- 0.8+
020420 644 0.0 0.1+ 030420 246 0.0 0.1- 050803 130 0.2+ 0.8-
020420 644 0.0 0.0 030420 246 0.0 0.1- 050805 147 0.3+ 0.2-
030201 644 0.1+ 0.0 030420 246 0.0 0.1- 050808 204 0.0 0.1+
030201 644 0.1+ 0.0 030420 246 0.0 0.1-
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