2004年1月29日 山 本 速 報
ISSN
0915-9177
YAMAMOTO
CIRCULAR
2416
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しぶんぎ座流星群 Quadrantids in 2004
神戸の豆田勝彦氏(Katsuhiko Mameta)は,2004年1月3/4日,4/5日にこの流星群を観測した.しかし,観測時間中には,その出現は多くなかった.OAA計算課の予報では,今年のこの流星群の極大は,1月4日21時JST頃にあって,豆田氏は4日の夕方にも,この群の出現に注意した.観測条件も悪かったが,目だった出現はなかったもよう.氏の観測は,1月3/4日,27:10〜27:50 JST,全流星6個,しぶんぎ群4個,最微光星4.8等,以下同順に29:00〜30:00,27個,17個,5.4等,4/5日18:30〜19:00,3個,0個,4.2等,19:00〜20:00,7個,0個,4.3等.
超新星 2004B in IC390
山形市の板垣公一氏(Koichi Itagaki)は,世界で今年2番目の発見となる超新星 2004Bを1月12日22時すぎJSTに発見した.この超新星は,17等級で,氏の山形にある観測所で,60-cm
f/5.7 反射望遠鏡+CCDカメラを使用して,エリダヌス座にある系外銀河 IC 390を撮影したサーベイ・フレーム上に発見された.超新星は,銀河核から東に12",北に15"の位置に出現している.この超新星は,同氏が保有する2003年10月27日の捜索フレーム上には,その姿が見られなかった.その際の極限等級は18等級であった.この超新星出現の確認は,北・東日本を襲った寒波のために,中々,行なえなかったが,板垣氏から連絡を受けた八ヶ岳の串田麗樹さん(Reiki Kushida)が,発見2日後の14日夜に,おりからの悪天候の中で,この超新星の出現の確認に成功した.板垣氏の超新星発見は,これで8個目となる(OAA計算課新天体発見情報64,IAUC 8268).
NEAT・LONEOS新周期彗星 P/2003 SQ215 (NEAT・LONEOS)
パロマ−NEATサ−ベイで2003年9月24日,LONEOSサ−ベイで9月27日に みずがめ座を撮影したCCDフレ−ム上の次の位置に18等級の小惑星状天体の発見が報告された.この天体の発見前の観測が9月18日のパロマ−NEATサ−ベイの1夜の観測群の中に見つかり,小惑星 2003 SQ215として登録された.その後,この小惑星は,2003年11月と12月に観測された.2004年1月19日になって,フィッツシモンズ(A. Fitzsimmons)らが,ESOの3.6-m反射でこの小惑星の観測を行なったところ,この天体には,非対称の1".7秒のコマが東南に広がっていることが認められ,小惑星は彗星であることが判明した.なお,彼らは,このときのCCD全光度を20.3等と報告している(IAUC 8274).
2003
UT
α (2000) δ Mag. Observer
h m s 。
, "
Sept.24.18377 21 42 42.67
- 5 13 24.2 18.9
NEAT
27.16490 21 41 46.21
- 5 22 30.6 18.7
LONEOS
OAA計算課では,2003年9月18日から2004年1月19日までに行なわれた43個の観測から次の軌道を決定した.平均残差は0".65.彗星は,周期が13年ほどの新周期彗星であった.
T = 2004 Mar. 24.2292 TT
Epoch = 2004 Mar. 16.0 TT
。
ω = 137.3029
e = 0.581259
Ω = 257.6406
(2000.0) a = 5.502740 AU
i = 5.5459
n゚= 0.0763547
q = 2.304226 AU
P
= 12.9 年
変光星 DO Draconis
AAVSOのプライス(A. Price)は,2000年11月15日以来となるこの変光星の増光が2004年1月23日に観測されたことを報告している.光度は,1月23.23日
UTに14.5等,23.73日に11.4等,23.76日に11.0等,23.81日に11.5等と観測されている.なお,2000年の増光時は,10.1等まで明るくなり,4日ほどで通常の光度に戻ったという(IAUC 8274).
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YAMAMOTO CIRCULAR
No.2416
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LINEAR新彗星 C/2003 WT42 (LINEAR)
LINEARサ−ベイから2003年11月19日にペルセウス座とおうし座の境界ふきんを撮影したフレ−ム上の次の位置に発見された18等級の小惑星が報告された.この小惑星は,同サ−ベイの10月30日の1夜の観測群の中に発見前の観測が見つかり,小惑星 2003 WT42として登録された.
2003 UT
α (2000) δ Mag.
Nov. 19.26014 04h 04m 45s.90 +31゚ 43' 23".0 17.5
昨年11月24日の観測が報告された時点で計算された軌道は,ω= 91.94,Ω=
48.34,i= 31.22,q= 5.2428AU,e= 0.9882で,この小惑星は,軌道長半径はa= 446AUという大きな軌道を動いていた.11月25日にこの小惑星を観測したASOのシェロ−ド(P. C. Sherrod)から,この小惑星には,8"ほどのコマが見られ, CCD全光度が17.5等との報告があった(OAA/CS EMES 2003/11/29,天界1月号55ページ).
しかし,このとき,すでに守山の井狩康一氏(Y. Ikari)が11月23日に観測していたが,そのような報告はなかった.12月1日の久万の中村彰正氏(A. Nakamura)による確認でも,天体は小惑星状とのことであった.しかし,12月29日にキットピ−クの4-m望遠鏡で行なわれた観測では,小惑星は,約2"のコマがあって周辺の恒星よりはにじんでいること,さらに,1月14日の3.56-m望遠鏡と2.5-m望遠鏡による観測でも,小惑星には6"〜10"ほどのコマがあることが認められ,天体は彗星であることが判明した(IAUC
8270).なお,核光度は,井狩氏が18.0等,中村氏は,12月1日と28日に18.0等,1月15日に17.8等と報告している.
OAA計算課では,2003年10月30日から2004年1月23日までに行なわれた158個の観測から次の軌道を決定した.平均残差は0".46.軌道改良に使用された最終観測は,井狩氏によるもので,氏のCCD全光度は18.7等であった.
Epoch = 2006 Apr. 15.0 TT 。
T = 2006 Apr. 11.0972 TT ω =
92.4560
(1/a)org.= +0.000199
e = 1.001716
Ω
= 48.4558 (2000.0) (1/a)fut.= +0.000354
q = 5.192919 AU i =
31.4137
( Q = 5 )
2004/ α
(2000) δ △ r
Elong. Phase m1
0h
TT h m 。
, AU AU 。 。 等
Jan. 26
03 42.10 +31 48.9 7.349 7.812 114.7 6.6
17.5
Feb.
5 03 41.84 +31 49.8 7.452 7.761
104.7 7.1 17.5
15 03 42.61
+31 53.0 7.562 7.711 95.0 7.3
17.5
25 03 44.40
+31 59.0 7.675 7.661 85.5 7.4
17.6
Mar.
6 03 47.15 +32 07.8 7.785 7.611 76.3 7.3
17.6
16 03 50.80
+32 19.5 7.889 7.562 67.4 7.0
17.6
26 03 55.27
+32 34.0 7.982 7.512 58.7 6.5
17.6
Apr.
5 04 00.48 +32 51.1 8.063 7.463 50.2 5.9
17.6
m1 = 6.5 + 5 log △ +
7.5 log r
超新星 2004G in NGC 5668
八ヶ岳南麓天文台の串田麗樹さん(Reiki Kushida)は,1月20日早朝05時半すぎJST,40-cm
f/10 シュミット・カセグレン望遠鏡+CCDカメラを使用して,おとめ座にある系外銀河 NGC 5668を撮影したサーベイ・フレーム上に17.2等の超新星を発見した.この超新星の姿は,1997年以後に八ケ岳で行なわれた多数のサーベイ・フレーム上には,認められなかった.女史の最終サーベイは,2003年4月8日であった.同天文台の串田嘉男氏(Yoshio Kushida)によると,超新星は,銀河核から西に43",南に12".5の位置に出現している.この超新星の確認は,串田さんと山形の板垣公一氏(Koichi Itagaki)によって21日早朝に行なわれ,新しい星の存在と超新星の光度を17.7等と観測した.なお,板垣氏の調査では,この超新星は,氏の2001年5月の捜索フレームにも写っていなかった.しかし,今年1月12日に行なわれた氏のサーベイ・フレーム上には,すでに16.8等の明るさで写っていたという.このため,この超新星は,次第に減光しているものと思われる.なお,この銀河には,過去に2個の超新星,1952Gと1954Bが出現している(OAA計算課新天体発見情報65,IAUC 8272).その後のスペクトル確認によると,この超新星は,超新星爆発後,約5ヶ月をすぎたU型の超新星という(IAUC 8273).串田さんの超新星の発見は,2003年1月12日に発見した
2003J以来のこと.女史は,これで13個目の超新星を発見したことになる.この超新星の発見数は,富山の青木昌勝氏(M. Aoki)の発見数を抜いて,我が国内では最高数となった.